top of page

opera La Reine de Saba 

オペラ サバの女王

【登場人物】
Balkis(バルキ)サバの女王 ソプラノ
Soliman(ソリマン)イスラエルの王 バス
Adoniram(アドニラン)建築家、彫刻家 テノール
Benoni(ベノーニ)アドニランの弟子 ソプラノ
Amorou(アムルー)職人 テノール
Phanor(ファノー)職人 バリトン
Merhoussal(メトゥザエル)職人 バリトン
Sadoc(サドック)王女の侍女 メゾ・ソプラノ
Sarahil(サライール)王女の侍女 バス

第一幕
彫刻家であり建築家であるアドニランが建築中のソリマン王の神殿に安置する像の製作していると、弟子のベノーニより、今日はサバの国の女王バルキこの国に来られることを告げる。美しいバルキの話を聞き興味を抱くが再び制作に没頭する。
そこに、三人の職人、アムルー、ファノー、メトゥザエルが現れ、身分を親方に格上げしてくれと要求する。しかし、アドニランはお前たちの仕事はそれに値しない一蹴する。残った三人は復讐を誓う。

宮殿に到着したサバの女王バルキは、この街の素晴らしさを讃え、建設中の神殿の設計者を尋ねる。ソリマン王はアドニランのことを変わった男だが才能のある男と説明する。そこに当人のアドニランが挨拶に参上するのでバルキは彼女の首飾りを彼に与え、皆はこの栄誉を讃える。

第二幕
製作していた像も鋳型に青銅を流し込む最後の段階を迎え、成功を神に祈り、アドニランは炉を開けに入ってゆく。そこにベノーニが駆けつけ、三人の職人の裏切りで炉が安全でないかことを伝える。しかし、時はすでに遅く、炉は開かれるやいなや爆発し、真っ赤な青銅は飛び散って流れ出し、人々は逃げ惑う。

第三幕
宮殿の一室で侍女たちに取り囲まれているバルキは、娘たちにしばらく一人で休みたいと皆を去らせる。

バルキはアドニランに魅了されてしまっていた。彼女は女王であると同時に私は一人の女だと歌う。
そこに悲嘆にくれるアドニランがやってきて、彼を慰めようとするが、彼は「貴方は王の花嫁となられる方、私は平民の職人、身分が違います」と言って彼女の慰めを受け付けない。しかし、バルキは「私は王を愛していない、まだ自由の身です」と言い、彼に愛を告白してしまう。

そこにベノーニが現われ、精霊の力で炉は元どおりになり、像はアドニランの設計通り出来上がったと伝える。二人は喜び「ホザンナ」と叫び幕となる。

第四幕
ソリマンの夏の宮殿のでは人があふれ、王の出席のもとに華麗なるバレエがくり広げられる。しかし、いくら待ってもサバの女王バルキは現れない。
ソリマンはすべての用意を整えて待っているのに現れないサバの女王に恨み言を言いながらも、やはり彼女を諦めきれない思いを切々と歌う。
そこに三人の職人が「アドニランがサバの女王のテントに出入りしており、王を裏切っている」と奏上する。王はそれを信じようとしないが、三人は絶対に偽りではないと誓う。
そこにサドックが現われ、当のアドニランの来訪を告げる。王は彼を丁重に迎え、彼の偉大な業績を讃え、王に次ぐ位置を与えようと言うが、アドニランはあくまでも芸術家として自由でありたいと王の申し出を辞退する。

[第二場]
セドロン河の湖畔では空は荒れ模様で、時々稲妻が走る。ここでアドニランはバルキを待っていた。

アドニランとサバの女王バルキはこの国を離れていくつもりだった。そこに例の三人の職人が現われ、親方にせよと迫るが、アドニランは断固としてこれをはねつける。すると、三人は凶器でアドニランを刺し、嵐にまぎれて逃げ去る。
そこに現われたバルキは傷ついたアドニランを見つける。
最後の別れの言葉を告げるアドニランに「そなたは死しても我が夫」と語る。
その時、嵐は去り、
手を差し伸べるトバルカイン(*)とともにアドニランは昇天し、人々はひざまずき幕となります。

 (注:トバルカインは、旧約聖書に登場する鍛治の始祖とされる人物)


参考文献 永竹 由幸著「オペラ名曲百科」音楽之友社より「サバの女王」

2018年9月1日の公演では、こちらの登場人物は下記の出演者のみで抜粋で上演いたします。

バルキ(ソプラノ)渡邉恵津子

アドニラン(テノール)下村雅人

ソリマン(バス)鹿野由之

bottom of page